2006-11-01から1ヶ月間の記事一覧

護念による浄化作用

お念仏の浄化作用によって、僕は仏菩薩や聖人君子のようになれるのだろうか? 心の浄化というのは現世での利益である。手はじめに選択集を見ると、現世利益については、観音・勢至の護念に触れられており(第十一章)、上の問いについての手がかりとできる。…

ふたりの阿弥陀様?

お念仏することで自分に変化がおこるか、が僕のテーマである。変化がおこるというヒントはたくさんある。それは、阿弥陀様の光明による煩悩の消滅であり、換言すれば滅罪増上縁・護念増上縁による現世利益だ。このように、お念仏する人には、心が浄化される…

どう生きる(7)回向発願心

ひとりの凡夫として、命をかけて家族を愛し、仕事に打ち込む。愛せば愛すほど、打ち込めば打ち込むほど、凡夫の性がつけいる隙も増える。悩む機会も多くなる。しかしそれが浄土を願うこころを増大させ、僕をますますお念仏に向かわせる(往相)。 一日三万遍…

どう生きる(6)所帰・所求・去行

阿弥陀様は、僕をこの世で仏にしようというのではない。この世を極楽にしろというのではない。そんなことは祈らない。僕に凡夫の性があるから、道を踏みはずさないように、ぶじに念仏をつづけて往生できるようにと、護ってくださるのだ。 そのおかげで、凡夫…

どう生きる(5)「光明歎徳章」からのヒント

阿弥陀様の光明は偉大である。無量光仏はじめ、「光」のつく十二の名でたたえられている。この光に会うと、貪欲・瞋恚・愚痴の煩悩が滅して、身心とも柔軟になり、踊りだしたいほどの喜びがおこって、善の心が生まれる。苦しみがやんで、悩みは消え、臨終の…

どう生きる(4)「摂取不捨」からのヒント

阿弥陀様の光明は広く照らすけれども、とくに念仏する人には別の光が照らして、摂取し、お捨てにならない。この光とは、阿弥陀様との三つの関係(親縁・近縁・増上縁)だ。親縁とは、阿弥陀様を礼し見守られる、思い思われの、名を呼び聞いてもらう関係。近…

どう生きる(3)「浄土宗略抄」からのヒント

念仏する者は、阿弥陀様は言うまでもなく、六方恒沙の諸仏、観音・勢至・諸菩薩、諸天諸神によって、影のごとくに付き添われ、護られる。その護りによって、心の中の悪鬼悪神は影をひそめる。 病などの不幸に見舞われても、それによって深刻に悩むことはない…

どう生きる(2)「二河白道」からのヒント

大慈悲の阿弥陀様の在ることをみずから納得すれば、その大慈悲にやすらぎを感じざるをえず、その与えて下さろうとするものを期待せざるを得ない。これが清浄願往生心である。白き道にたとえられる。 人は愛欲におぼれやすい生き物であり、激情に焦がされやす…