2008-04-01から1ヶ月間の記事一覧

4-2称名以外の行為の「無意味」と「意味」

称名念仏という行為を、阿弥陀仏は、浄土に生まれ変わるための行為として規定した(=本願)。しかし経典には称名以外の行為も書かれている。これについて法然上人は三つの解釈を示している。この解釈は、称名念仏だけに価値があることを法然上人が主張する…

4-1称名以外の行為についての心得

苦しみを感じ、そこから抜け出したい。それなのにこの世界の中にあって、一切の苦しみを抜け出すのは不可能だと思われる。ここで、すでにそれを達成した方の側からの働きかけがある。「たった一声の南無阿弥陀仏を実践した者さえ、その死後には必ず我が浄土…

3-7一生涯の念仏から、ただ一度の念仏まで

『無量寿経』の本願の文には、「乃至十念(=十回の念仏まで)」する者を浄土に生まれ変わらせるとある。それを善導大師は、「下至十声(=下は十声の念仏に至るまで)」浄土に生まれ変わらせると解釈された。念と声の違いについてはすでに述べた。「乃至(…

3-6念仏とは称名である

死後に浄土に生まれ変わるために私たちがすべき行為として、内容的に勝れ、また万人に開かれた称名(=南無阿弥陀仏ととなえること)を、阿弥陀仏が選んだと述べてきた。しかし前にも見たように、『無量寿経』の本願の文には「称名」という文字はなく、ただ…