当たり前の世界の奇跡

お釈迦さまが「生きることは苦である」ということを出発点になさったというのはよく知られています。しかし、これは出発点であって、終着点ではありません。すでにさとりを開いたお釈迦さまにとって、生きることも死ぬことも苦ではなかったはず。
いつも当たり前だと思っていた日常のことが、ふとしたきっかけで、起こるはずのない奇跡に感じられる。生きているのがうれしくなる。こんな体験って、苦だった人生が喜びの人生に変わることと、関係あるのでしょうか。
お念仏の第三のこころがまえは、「何につけてもお慈悲を味わう」。当たり前の日常に、阿弥陀さまのお慈悲があふれていることを感じながら生きていきたいです。